よく「譜面は読み書きできないといけませんか?」というようなご質問などを伺います。

例えば、スタジオミュージシャンであったりとか、演奏家の場合は、初見(譜面を見てパッと弾ける)ができたほうが有利ですし、仕事の量にも比例してきます。

しかし、シンガーソングライターを志す人にとっては、それほど重要ではないのかも知れません。その証拠に、色んな人が「作曲理論の本」や「譜面の読み書きの仕方」「楽典(音楽の基礎知識)」に関する本などをリリースしていますが、その全ての方がヒット曲を出しているわけでもありません。 

「え?この本を書いている人、誰?」という人のほうが多いかも知れません。

確かに、コード進行理論や種類は数多く知っていたほうが良いですし、それらを知ることによって曲は生みやすくなります。

一方、ある超有名アーティストはたった3~4つのコードだけで数十~百以上のヒット曲を世に生み出している・・・という例もあります。

昔に比べると、今はいろんな理論がネットで検索することができますし、楽器の演奏の仕方もすぐに習得できる時代です。ギターに関しても、1週間くらいでプロ顔負けの演奏をする人もいるくらいです。

でも、だからと言ってすぐにデビューできるわけでもありませんし、ヒットを生み出せるわけでもありません。ネットに出ている理論は不特定多数の人が享受できるので、同じような曲ばかり生まれるという弊害もあるからです。

ヒット曲の多くも、同じようなコード進行で成り立っていますし、同様に、今流行っているアイドルソングやEDMの基本理論はほとんど同じです。

話は前後しますが、
天才・モーツァルトはしっかりと記譜して多くの有名曲を世に送り出してしますが、時としてメモ書き程度しか書かず、それを元に即興的に仕上げていったという例もあるようです(諸説あります)。

ギターを弾く人は、コード進行から曲を作り出すという例が最も多いと思われますが、それも一長一短あります。この場合、「弾くたびにメロディが変わってしまう」というデメリットもあるからです。メリットをいうと、曲を生み出しやすいということもあるでしょう。 

結論として、
◎自分がどんな仕事に従事したいか。
◎その場合、記譜の技術は必要か。
等々、検討したうえで、必要とあれば学んでいく・・・ということが大切になってくると思います。 

ともあれ、「譜面の読み書きできないアーティスト・ミュージシャンは意外なくらい多い」というのも事実なんですよ。 

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