コードの押さえ方が違う理由「あれ?見るコード表によって、押さえ方が違う」
そう思ったこと、ないですか?

~押さえ方は1つではない~

例えば、表のように「同じところを押さえるにしても、使う指が異なる押さえ方」もあります(※画像内Fはフレットの意味)

左図の上のパターンはDonF♯⇒Emといったような”ベースラインを辿りたい時”にかなり有効かつ楽な押さえ方になります。

下のパターンはGsus4やConGなどへの移行を多用したい時(長渕剛さんの”とんぼ”のギターアクセントフレーズのように)に有効な押さえ方になります(この押さえ方なら人差し指で2弦1フレットにいつでもいけますからね)。

話は変わりますが、私がYouTube動画内で、コードの押さえ方を解説していて、コメントを頂いた中で「その押さえ方(指の使い方)は違うのでは?」という 内容のものがありました。

つまり、その方は”ギターの押さえ方(指の使い方)はひとつである”と思い込んでいたようです。でも実は、その方の主張も正しいし、私の解説も正しいのです。ただ、押さえ方はひとつではないということです。

コードブックや教則本などにおいても同じことが言えるのではないでしょうか。

監修されている方が、経験などに基づいて記述されているのだと思います。編集上、あまりにも多くの押さえ方を掲載してしまうと、色々ご都合もあるのでしょう・・・それで”押さえ方が異なる”ということも多々あるのだと思います。

~押さえやすい押さえ方でOK!~

ギターのコード理論(ギターに限らず音楽全般)が形作られるには、色んな理由があります。そしてギターのナチュラルチューニング(E,A,D,G,B,E)は、「ノーベル賞もの!」と個人的には思えるほど機能的なチューニングです。どなたが創り出したのか存じませんが・・・そういえば、押尾コータローさんも「ナチュラルチューニングは素晴らしい」とおっしゃっていましたね。

ですが、人によっては「この押さえ方はやりづらい」というものも多く存在します。それでいいんだと思います。やりやすいやり方で押さえてみて、手が慣れてきたら基本通りのやり方へと移行する、自身にとって一番機能的な押さえ方を探してみる・・・等々、色んな経緯があってこそ、音楽は面白いですから。

音楽は、ギターは、「楽しいから」「好きだから」「カッコイイから」「モテたいから」「憧れの人に近づきたいから」弾く・・・それでいいんだと思います。すべて正解です。

ネットがどれだけ普及しても、情報がどれだけ優しくなっても、失敗はつきものです。そして、失敗があってこそ前進しますよね。また、失敗の過程はとてもためになるものです。そういった意味では(万人に通用する)正解の押さえ方はコードブックの中にはないのかも知れませんね。


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